『OUT』 桐野夏生
ドラマや映画にもなって既によく知られた小説なので
いまさら紹介でもないですが、弁当工場の夜勤で
働く主婦4人が日常生活からはみ出し、犯罪に手を
染めていく話です。
きっかけは彼女らの内の一人が衝動的に夫を殺害して
しまうことから始まります。主婦たちは仲間をかばうために
その夫の死体をバラバラにして事件を隠蔽しようとしますが、
それは二度と元の生活には戻れない奈落への第一歩
だったのです。
下巻からは先が気になって一気に読んでしまいました。
ストーリーにひねりが利いているし、登場人物も個性があると
いうか、ひとりひとり大きな欠点を抱えていて、
「あ、こういう人いるかも」と思わせてくれます。
時代性の強い作品は10年以上前にもなると、なんとなく古臭さが
ただよってくるものですが、この小説はそんなことはありません。
格差社会と言われるいまこそ、より恐さを実感します。
ただ、今だったら主婦たちは携帯でやりとりするんだろうな〜とは
感じましたが。


