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2006年06月27日

『親指さがし』山田悠介

なんとなく一気に読みました。昔小学生のころの山間学校で、怪談好きの
先生がみんなを集めて恐い話をしていたのを思い出しました。どんな話
だったかよく覚えていませんが、異常に盛り上がったなぁ。
この話も、大学生になった主人公が、小学生のときに友達と「親指さがし
という遊びをやったことを思い出すことから始まります。面白半分で始めた
ちょっと恐い遊びが原因で、一人の少女が行方不明になり・・・。
ただ、話の内容としては、小学生の怪談の域を越えません。近々映画化に
なるそうです。映像化したらかえって面白いかも。

出版社 幻冬舎
著 者 山田悠介
税込価格 520円(本体495円+税)

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2006年06月23日

扉の国のチコ

『ねずみくんのチョッキ』の作者の書いた絵本ですが、「ねずみくん」のかわいらしい
作風と一転、ページを開くと黒い絵の続く、ちょっと不思議な絵本です。
主人公の少女チコはいつも大きな黒い帽子をかぶって、望遠鏡で外の
世界をのぞいています。ある日チコは望遠鏡の先に扉を見つけて、不思議な
冒険の世界へと旅を始めます。

しばらく美術館にも足を運んでいませんが、昔見たマグリットやデルボー
の絵画を思い出しました。人びとのつながりを思い出させてくれる、暖かい
内容です。作者の先生に教えてもらいましたが、「ねずみくん」もこの絵本の
どこかにかくれています。

出版社 ポプラ社
著 者 巌谷国士 上野紀子 中江嘉男
税込価格 1,470円(本体1,400円+税)

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2006年06月21日

あなたがお金持ちになれない50の理由

以前紹介した「銀座ママ麗子」シリーズの作者の新刊です。
将来ビッグになる野望をいだく大志君が、幼なじみの夢子さんに、「だからアンタは
ダメなのよ」とばかりに、彼がお金持ちになれない理由をケチョンケチョンに突っ込
まれるお話です。
大志君は、テレビ番組の『銭形金太郎』に出てくる夢ばっかり大きくて、
ちょっと世の中を勘違いした人たちを彷彿とさせるキャラクターなので、大半は
笑い飛ばせますが、50の理由の中に、3つ4つはあなたにも心当たりのある
指摘があるかも。
先日も株式会社アドウェイズさんが上場されて、上場会社代表取締役の
最低年齢を更新したなんて話がありましたが、20代でそれだけ成功している
人の話を聞くと、こういう本を読んで自分の「お金持ちになれない理由」を
見直すべきだな、と思います。

出版社 ナナコーポレートコミュニケーション
著 者 高橋朗
税込価格 1,365円(本体1,300円+税)

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2006年06月14日

なんとなく、日本人

「日本人は論理的でない」という切り捨てたような言説に強い反感を
抱いていた私。この本はそんな私の気持ちにしっかりとした裏づけを
与えてくれました。
日本語は高文脈依存言語であって述語も話し相手との関係性によって
変化する(敬語など)ため、日本社会が関係性を重視する社会となって
います。たとえば、母親が子どもに車を説明するとき、アメリカは「これは
クルマ。クルマを見てごらん。これ好きかな?かっこいい車輪がついて
いるねぇ」と説明するのに対し、日本では「ほら、ブーブーよ。はい、どうぞ。
こんどはお母さんにどうぞして。はい、ありがとう」と教える傾向が強いそう
です。前者では母親は子どもに「世界が名詞という概念から成り立って
いること」を教え、後者では「述語(動詞)を通して、世界が関係性で成り
立っていること」を教えています。こうした例からも、欧米社会と日本社会の
本質的な違いが読み取れます。
要は、日本には欧米と違った意味での論理性、合理性があり、それが
日本社会の強さにもつながっているということが書いてあります。
これ以上ブログで説明するのは難しいので、なにはともあれ本著を読んで
みてください!

著者はもともとビジネス界で活躍された方だけに、論理展開は学者っぽ
くありませんが、それだけに社会構造や文化比較といった枠組みにとら
われず、物事の本質を広範に、的確に表現されているように感じます。

目先だけで成果主義を導入したり、終身雇用制や退職制度を廃止しよう
とする経営者は、一度この本を読んで日本社会の特色を理解するべき
でしょう。というわけで『経営者はこれを読むべし』にも加えておきます。

出版社 PHP研究所
著 者 小笠原泰
税込価格 756円(本体720円+税)


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2006年06月07日

『恋ぐるい』諸田玲子

平賀源内という人物はどちらかというと嫌いだったのですが、
この小説を読んで好きになりました。こんなに人間的に彼を
描いた小説は初めてじゃないでしょうか。

小説は平賀源内が人を殺めて投獄されるところから始まります。
牢の中で源内は未だ虚栄を張りながら、過去の出来事を振り返って
行きます。故郷の高松藩を出て江戸に来たこと、本草学を志しながら
目先の銭儲けに惑わされたこと、そして恋仲になっていた下女の
野乃のこと・・・。

構成がとてもまとまっていて、400ページあまりですが、苦もなく
読み進められます。野乃を登場させたのは作者の秀逸な人間
描写術です。あなたの平賀源内像が180度変わること請け合いです。
でも『恋ぐるい』っていう題はなぁ。内容とも合わないし。

出版社 新潮社
著 者 諸田玲子
税込価格 620円(本体590円+税)

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2006年06月02日

三国志を行く 群雄決起編・三国鼎立編

いくら三国志好きでもこれほどの旧跡は訪ねられまい、というほど
三国志に登場する名勝の数々が、写真と記事で網羅されています。
いくら中国旅行が自由になったからって、せいぜい西安どまり。
よっぽどのマニアなら赤壁までいくかもしれませんが、白帝城や鄴城
まで行く人なんていないでしょう。鄴城といえば袁紹や曹操が本拠を
置き、魏の都となった場所ですが、登台の賦の舞台となった銅雀台
は崩れながらもちゃんと残っているそうです。ところがそのすぐ脇に
「銅雀台遊園地」なるものが、ばあーんと出来ちゃってるそうです。
史跡に遊園地なんてつくっちゃいますかねぇ。中国人の感覚はよく
わかりません。

Bigmanスペシャル
出版社 世界文化社
著 者 山口直樹
税込価格 1,890円(本体1,800円+税)

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