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2007年05月29日

『若き数学者のアメリカ』 藤原正彦

国家の品格』で著名になった藤原正彦さんが、若き日に
アメリカに滞在された時の体験談です。
渡米する当初は「アメリカに負けてなるものか」という思いが
ちょっとあぶないくらい強かった著者が、だんだんアメリカの
空気に触れて、カジノでしこたますったり、しまいにはストリ
ーキング
にまで参加してしまいます。若さゆえなのでしょうが、
真面目な人柄の著者だけに、ちょっと驚かされる内容が
ちりばめられています。

今でも日本人はアメリカに行く時に、ちょっとした気負いを感じる
ものでしょう。著者が渡米してから35年。日本とこの超大国との
格差は未だに縮まっていないのかも知れません。

出版社 新潮社
著 者 藤原正彦
税込価格 540円(本体514円+税)

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2007年05月20日

ビジョナリービジネス

数名の友人と事業を起こしたマーク。しかし思ったとおりに
事業は進まず、行き詰っていた。そんなとき、バーニーという
老人が彼の前に現れる。容貌は鋭く、茶色のスーツを着込み
その目はヨーダを思わせた。その老人がマークにアドバイスを
与え、出資をし、マークを成功へと導いてくれる。

ほとんどファンタジーである。

しかし、ビジネスを起業した著者が自らの経験を元に書いただけ
あって、共感を覚えるフレーズが数多くあった。

悪いビジネスが存在するのではない。おろかな経営者がいるのである」
「個人の利益より会社の利益を優先させる。
 そうすれば会社がオーナーや従業員を養ってくれる」

会社を経営していると、必ず苦しい時があるかと思いますが、
やるべきことをやれば会社はつぶれることはない、という
自信と勇気を与えてくれる本です。

出版社 総合法令出版
著 者 マーク・アレン 和仁達也
税込価格 1,680円(本体1,600円+税)

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2007年05月18日

クーリエ・ジャポン

クーリエ・ジャポンが月刊誌として新装刊しました。
メイン特集は海外メディアの日本記事特集「日本人がまさか読むとは
思わなかったNIPPON」で、マツザカ、シュンスケの活躍から、アルゼンチン
でなぜ村上春樹や吉本ばななが売れるのか、現地のメディアの記事を
取り上げています。フランス人のゴスロリ姿はなかなかはまっています。

個人的には「私は北朝鮮に住んでみた。」がオススメ記事です。
韓国系カナダ人の教授が北朝鮮の大学で教鞭をとった時、平壌に
生活した時のルポです。北朝鮮の人の方がむしろ幸せなところも
あるかも知れない、そんな気持ちにすらなるでしょう。

イランの聖職者のシックなターバン姿を生み出す仕立屋の話も
必読です。

講談社
毎月第1木曜日発売
定価:580円

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2007年05月12日

『となり町戦争』 三崎亜記

国家が戦争に向かって突き進む時、私たちははたして
反対することができるのだろうか?
太平洋戦争時の我々の祖先や、今も戦争を起こしている
国の人々はおそらく、戦争に賛成するとか、反対するとか、
選択する感覚すら持ち得なかったのではないか?

主人公の住む平凡な町は、ある日突然となりの町との
戦争を宣言します。戦争にもかかわらず、町は普段と変
わらぬ平穏さを保っていますが、市報の戦死者数は
着実に増えていきます。そして主人公のところにも、
いかにもお役所然とした「戦時特別偵察業務従事者」の
任命書が届きます。

かつてホッブズは国家をリヴァイアサンという怪物に
例えました。今の日本のように平和な時においても、国家は
戦争の時と変わらず、平気で人の自由を束縛し、その命を奪う
凶暴性を持ち合わせていることも感じさせられます。

出版社 集英社
著 者 三崎亜記
税込価格 500円(本体476円+税)

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2007年05月04日

うさぎドロップ

主人公は30歳の、普通に会社勤めをする独身男・大吉。それが
突然、祖父の隠し子である6歳の女の子を引き取って、一緒に
生活するはめになる。

いきおいで子供を引き取ってしまって、幼稚園をどうする、とか
おねしょをどう直したらいいか、とか現実的な子育ての問題に
直面してあたふたする主人公の様子がとてもリアル。

設定が突飛なだけに、このリアルさが主人公の行動の現実感
を生み、どんどん作品にひきこまれてしまう。


そして女の子・りんも謎に包まれている。詳細に書き込みされた
母子手帳は残っているのに、母親の姿が見えない。子供まで
作っていながら、祖父の家に一緒に住んでいた形跡もない。

まだ2巻ですが、この先が気になるコミックです。
男って自分で出産するわけでもないし、誰しもこんな風に「突然」
父親になるんだよな、と実に共感しました。

出版社 祥伝社
著 者 宇仁田ゆみ
税込価格 980円(本体933円+税)

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