『子子家庭は波乱万丈』 赤川次郎
ドイツ・オーストリアを舞台にした赤川次郎の小説に、それと
対応したエッセイがセットになった単行本ということで読んで
みたのですが、小説の方は物足りませんでした。ミステリー
の要素はあまりありません。エッセイの方は、筆者の映画や
クラシックに関する豊富な知識に彩られておもしろく読めました。
今の日本の死をもてあそぶ風潮に対する批判など、
小説を読んでいてもわからない、赤川次郎本人の肉声に
触れられるのが魅力です。「死者の学園祭」の舞台挨拶で、
主演の深田恭子が原作者本人を前にして、「原作は読んで
ません」と堂々と答えたエピソードには笑いました。

