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2008年06月23日

定量分析実践講座

コンサルティング会社の手法を紹介する本がベストセラーに
なっていますが、本書も意思決定の手法の入門書として
高度な理論を、具体的なケーススタディでとっつきやすく説明
してくれています。

著者は都銀からコーポレートディレクションを経てグロービズの
設立に参加した名うてのコンサルタント。読者がコンビニの経営者
になったと仮定して、出店や冷蔵ケースへの投資などさまざまな
経営判断をする中で、限界効率やサンクコストといった理論を
学んでいくという内容です。経営判断の上では不可欠な、
不確実性のもとでの意思決定まで踏み込んで解説されている点が
すばらしいです。


卑近な例では、今日の昼飯をどこで食べるかという意思決定に
定量分析応用してみてもゲームとしてはおもしろいかもしれません。

ちょっと遠いけど評判の店のクーポンがあるんだけど、1時までには
戻らなければならないし、遅刻するリスクを考えるといつもの近場の
店で済ませようか、というときに、クーポンでの割引金額、評判の
店で食べてみることによる満足度の利益、期待はずれだったときの
逸失利益、その店まで行くのにかかる時間の平均と標準偏差など
を定量分析した上で行く店を決めれば、最適なディシジョンが見つかる
かも。そんなことを書いている間にさっさとお昼に行かないとお昼休みが
終わってしまうので、この辺で。

著者: 福澤英弘
出版社: ファーストプレス
サイズ: 単行本
ページ数: 221p
発行年月: 2007年06月


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2008年06月18日

債務者が主導権をにぎる事業再生

中小企業を経営しているとかなりの金額の借金をしなくては
なりませんし、代表者だと当たり前に連帯保証をさせられます。
「これ、うまくいかなかったらどうなるんだろう?」という
プレシャーはつきものです。

最悪の事態になった時の対処法を知っておくことは、安定した
状態の時の企業経営をする上でも必要なのではと思います。
「知にいて乱を忘れず」です。

何十億もの借金をかかえて資金繰りがまわらなくなってしまっても
「債務者主導」で対応し、事業を再生に導く方法はいくらでも
あります。家も工場も失いません。経営者の給料がゼロになる
こともありません。国の制度もそれを支援する方向で変わって
きていることもわかります。破綻した企業を買収して事業を拡大
しようとしている経営者にも、参考になる本だと思います。

著者: 八木宏之
出版社: かんき出版
サイズ: 単行本
ページ数: 235p
発行年月: 2006年03月


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2008年06月09日

聖・おにいさん

世紀末を無事に乗り越えたイエス・キリストとブッダが
東京・立川でバカンスを過ごすという設定。
バカンスといいながらやたらと貧乏くさいし、イエスも
ブッダもまったくの日本人顔。つっこみどころ満載の
コミックです。

コミック担当のスタッフに「なにか明るいのでおススメ
のはない?」と聞いたら、これを薦めてくれました。
ほのぼのと笑えるコミックです。

著者: 中村光
出版社: 講談社
サイズ: コミック
ページ数:
発行年月: 2008年01月


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2008年06月04日

『東京島』 桐野夏生

絶海の孤島に漂着した32人。そのうち女は
清子たった1人だった。極限の状態で果たして
彼らは生き延びて脱出できるのか。
いつしか人々はこの島をトウキョウ島と名づけ、
清子は唯一の女性として島に君臨する・・・。

販売開始を記念した桐野夏生さんのトークショーに
参加する機会がありました。桐野さんは「ロビンソン・
クルーソー」のような無人島の話がもともと好きで
いらっしゃったそうですが、戦争中に太平洋上の
孤島に男32人と女性1人が7年ほど生活した
「アナタハン島事件」という事件が本当にあった
そうで、その事件からも着想を得られたということです。

作中に「ものに名前が付けば、意味が生まれ、認識され、
世界が確立する」というくだりがありますが、「主人公に
”清子”と名前を付けたのはなぜですか?」とたずねた
ところ、「ありふれた、昭和のかおりのする名前をつけた
かった」のだそうです。

エンターテイメントを超えた、生存と性という人間の根源
をするどくえぐり出す小説です。最後はどうなるのか?
おしまいまで読者の心をつかんで離しません。

著者: 桐野夏生
出版社: 新潮社
サイズ: 単行本
ページ数: 281p
発行年月: 2008年05月


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2008年06月02日

フライを落とした野手はなぜ空を見上げるのか?

興味をひく書名ですが、野球の本ではありません。

「胴上げのない優勝」「442回の凡打」といったプロ野球・高校野球の
人々の記憶に残る珠玉のエピソードから企業経営の秘訣を導くビジネス書です。

著者は都銀に勤めた後独立し、M&Aのアドバイザーをしていらっしゃ
いますが、週末は少年野球の監督をしている「野球人」。
内容は著者の専門領域であるリスク管理やM&Aが中心ですが、
同じ事がかかれていても、野球のエピソードがついているので
頭に入りやすいです。ただのこじ付けではなく、著者が日々の
コンサルティング活動の中から、顧客に経営の秘訣を理解させる
ために編み出した手法であることがうかがえます。

表題の「フライを落とした野手が空を見上げる」理由ですが、ここで
書いてしまうと本書を読む楽しみが減ってしまうので、知りたい方は
ぜひご一読を。わかりやすい構成なのでらくらく読めます。


著者: 保科充弘
出版社: 幻冬舎ルネッサンス
サイズ: 単行本
ページ数: 177p
発行年月: 2008年02月


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