ガソリン車窮地か?シトロエン、ホンダが激安

シトロエンやホンダ、日産と合弁会社を作っている东风汽车集团(ドンフォン チーチャー ジートゥアン)が大胆な価格戦略に出ています。シトロエン(东风雪铁龙)は最大9万元(約180万円)、ホンダ(东风本田)は最大6.8万元、日産(东风日产)は最大6万元の優待割引をすると発表しました。シトロエンのC6は現在メーカー希望価格が21.68~27.59万元(約430万~550万円)ですが、これが9万元割引されると12.68万元(約250万円)になり、シビックやカローラよりも安くなるとのことです。

日本では半導体不足で新車が手に入らず、何か月も納車待ちをしているのに、こんな安売りをするのは一体どういうことかと思いますが、中国国内でのEVへのシフトがより一段と進んだ影響だと思われます。湖北省の政府はガソリン車に1台当たり3000元の補助金を出しているのに対し、EV車には1万元から6万元の補助金を支給する政策をとっています。2022年の中国全土の自動車販売台数を見ると、EV大手の比亚迪汽车(ビーヤーディー チーチャー)が180万台と、前年の72万台から150%ほど増やして、首位となっています。一方东风日产は89万台で昨年比20.9%減、东风本田は65万台で17.8%減となっています。政府が政策的にEVを普及させようとしているため、ガソリン車の販売台数は減少しています。この状況を打破するために、大胆な値引きを図ったようです。

この結果、シトロエンC6の在庫はほぼ完売になったようですが、こうした極端な値引戦略が長続きするとは思えません。他のメーカーも対抗してくるでしょうし、湖北省以外でもこのような動きが広まってくると思われます。

ちなみに中国語でシトロエンを表す雪铁龙は、シュエ ティエ ロンと発音します。音からあてはめた感じですが、日本語の漢字で書くと雪鉄龍と、ファンタジー小説のような名前になっています。