娃哈哈の白酒

今年の春節を迎えるタイミングで、娃哈哈(ワハハ)が白酒(バイジョウ)の販売を始めました。娃哈哈はもともと子供向けの栄養ドリンクで成長した企業で、ミネラルウォーターや炭酸飲料なども販売する、巨大飲料メーカーです。ヤクルトによく似た乳酸菌飲料や、ビタミンA、Dやカルシウムを配合した乳飲料などが人気の商品です。

そうした企業が白酒(バイジュウ)を販売するということで、驚きをもって報じられました。白酒(バイジュウ)はアルコール度数が50%くらいある蒸留酒で、中国で宴会というと必ず出てくるお酒です。ただ、中国でも若い人のアルコール離れは進んでいて、若い人の間では白酒(バイジュウ)を嫌う人も多いです。中国にも敬酒 (ジンジョウ 目上の人にはこちらから酒を勧める、劝酒 (チュエンジョウ 親しみを示すために酒を勧める)と言われる、日本と同じような「酒文化」があって、若い人はこのような文化を面倒くさいと思っているところもあるようです。

実は、娃哈哈が白酒市場に進出したのはこれが初めてではなくて、2013年に貴州茅台(マオタイ)にある白酒メーカーを買収しています。しかし、思わしい実績が上がらなかったらしく、その後撤退しています。今回の挑戦が成功に終わるかはわかりませんが、子供の時に娃哈哈を飲んだ人が成人して、娃哈哈の白酒を飲むかどうかに、かかっているでしょう。