比亚迪(BYD)がテスラを抜く

7月3日に比亚迪(BYD ビーヤーディー)とテスラは同時に今年4月~6月の全世界における総販売台数実績を発表しました。比亚迪が35.34万台なのに対してテスラが25.47万台と、比亚迪がテスラを引き離し、世界一のEVメーカーとなりました。比亚迪は燃料電池とEVのメーカーで、ウォーレン・バフェット率いるバークシャーハサウェイも出資しています。今年3月にガソリン車の生産を停止し、EVに生産力を集中していました。

ゼロコロナ政策による上海のロックダウンでEV車の市場も大幅に縮小し、上海のテスラの工場も閉鎖を迫られた結果、テスラは前四半期の31万台に比べて大きく減産しました。一方の比亚迪は前四半期の28.47万台に対して7万台ほど増産しました。増産できた理由は生産拠点が深圳にあったことと、もともと比亚迪は電池メーカーだったため、EVを垂直統合で生産できたことにあります。ゼロコロナ政策で物流網がストップし、サプライチェーンが大混乱する中、燃料電池から生産している比亚迪は、その影響を最小限にすることができました。

比亚迪のEV車には中国の王朝の名前が付けられています。例えば宋、元、唐、漢、などです。そのうちネタが尽きたらどうするのだろうと余計な心配をしてしまいますが、夏、商、周など、まだ使われていない王朝名はまだまだありますので、当分は大丈夫でしょう。

その比亚迪が先月、日本の乗用車市場への進出を発表しました。こちらがそのプロモーション映像です。すでに日本のEVバス市場の7割を占めていると言われる比亚迪が、どこまで乗用車市場に食い込むかその動向が注目されます。