春節と跨年(クアーニェン)

中国では新年のお祝いは旧正月に行い、春節(しゅんせつ)と呼ばれていることは、だいぶ日本でも知られるようになってきました。春節は中国語では春节(チュンジエ)と書きます。一方、1月1日を迎えることを跨年(クアーニェン)と呼んでいます。また、1月1日は日本語と同じく元旦(ユェンダン)と呼びます。

今年の跨年(クアーニェン)は中国では大変な盛り上がりを見せました。最近まで厳しい対コロナ政策が敷かれていましたが、今年の年末は3年ぶりに自由に行動できるようになり、旅行やイベントの開催も自由になったためです。新年を祝うパーティーがあちらこちらで開催され、北京などの大都市では渋滞が目立ちました。花火大会(烟花 イェンフアー)や風船(气球 チーチョウ)を飛ばすイベントや、年越しコンサートなど多くのイベントが開催されました。新年に合わせて旅行をする人も多く、元旦の飛行機チケットの価格は32%上昇しました。特に人気のある旅行先は成都、北京、海南島、重慶、上海などです。ホテルの価格も普段の3倍に値上がりしたと言います。

跨年と春节と、新年のお祝いを2回行うことに違和感はないのでしょうか?今年の春节は1月22日なので、3週間しか間が空いていません。中国人に聞いてみると、春节は故郷に帰って両親や兄弟、親戚と過ごすのが通例になっていますが、跨年はむしろ自由に過ごせるので、うまく使い分けているようです。跨年はイベントに行ったり、旅行に行ったり都会的に楽しんで、春节は田舎に帰って土(トゥー)、ダサく過ごすのだそうです。跨年(クアーニェン)のお祝いムードは、これからも年々盛り上がって行きそうです。