露营热(キャンプブーム)

中国でコロナの流行が深刻化し、上海がロックダウンされましたが、北京でも感染の拡大が起こっています。ロックダウンする事態にならないように、在宅勤務が推奨され、駅が封鎖されたり、レストランでのイートイン(堂食 タンシー)が禁止されるなど、厳しい外出制限が課せられています。

コロナ禍の影響で、中国は空前のキャンプ(露营 ルーイン)ブームが起こっています。厳しいコロナ対策で旅行が制限されている中で、キャンプは比較的近場で楽しむことができて、いわゆる「密」にならないので、コロナ禍でも楽しむことができるレジャーとして、人気が沸騰しています。2022年のキャンプ場の市場規模は354.6億元(約6700億円)と、前年と比較して18.6%増、2014年の4.6倍となる見込みです。

中にはわざわざ郊外のキャンプ場まで行かずに、近くの公園でテントを張ってキャンプ気分を楽しむ人も大勢現れました。日本で流行した「路上飲み」に近い感じがします。そんな中で注目されたのが、北京市朝陽区の亮馬河(亮马河 リャンマーハー)という川です。2020年に景観の美化のために欧米風に改修されたのですが、観光気分を求める人たちが亮馬河の河畔に殺到しました。SNS上でも「北京のセーヌ川」と話題になったのですが、あまりに人が殺到したので、さっそく政府に川辺での飲食を禁止(严禁聚餐 イェンジンジューツァン)されてしまいました。