马云はどこへ行く

1月7日に蚂蚁集团(マーイー ジートゥアン)は株主の構成が変化したことを発表しました。蚂蚁集团は马云(マーユン 日本では馬雲(ジャック・マー)と呼ばれています)が創業したアリババグループの中核会社で、アリババグループは中国最大のオンラインオールである淘宝(タオバオ)や、スマホ決済サービスの支付宝(ジーフーバオ 日本ではアリペイと呼ばれています)を運営する、中国最大規模のネット企業です。蚂蚁集团の株の持ち方はちょっと複雑なので、詳細の説明は省略しますが、马云の持ち株比率は減少し、これまで马云は50%以上を株式を直接的・間接的に保有して支配的な地位を確保していましたが、今はそうではなくなりました。

马云が表舞台から退いたのは2020年10月に中国政府の規制のやり方を批判したことがきっかけだと言われています。この時马云は蚂蚁集团の香港市場での上場を予定しており、世界の株式市場は中国最大のIT企業のIPOに沸いていましたが、この事件の結果、上場は無期限で延期されてしまいました。马云の失脚の裏の理由は、蚂蚁集团の未公開株の株主リストが習近平の手に渡り、その中に杭州市長の周江勇(ジョウ ジアンヨン)の名前があり、周江勇が自分を差し置いて巨万の富を手に入れることに激怒したからだ、といううわさがあります。アリババグループの本社は杭州市にあり、马云と周江勇は親密な関係でした。このうわさが噓か誠かわかりませんが、その後周江勇は失脚し、共産党の党籍も剥奪されてしまいました。

アリババグループのオーナーの立場から退こうとしている马云ですが、いま日本で生活しているといううわさです。習近平を怒らせてしまったために、命の危険もあるとすら言われていますが、日本に住むのが一番安全だと马云は判断したのでしょうか。ゼロコロナ政策が撤廃され、人々の経済活動も活発化し、中国経済も今年は回復する可能性があると思われます。马云が去った後のアリババグループの業績がどうなるのか、注目していきたいところです。