中国っぽいラテ

中国には店舗数ならスタバに負けていない瑞幸咖啡(ルイシン カーフェイ 英語ではラッキンコーヒー)というコーヒーチェーンがありますが、そこで新しく発売されたカフェラテが、爆発的な人気を呼んでいます。

酱香拿铁(ジャンシャン ナーティエ)という名前ですが、茅台酒(マオタイ酒)という中国の高級酒と、コーヒーを合わせた飲み物です。もともと茅台酒は50度以上あるお酒ですが、このラテはアルコール度数は0.5%以下なので、女性にも飲みやすいです。価格は38元(約760円)ですが、キャンペーン価格で19元(約380円)で、発売初日で20億円以上売り上げたそうです。

中国でも若者があまりアルコールを飲まなくなっているそうで、茅台酒のメーカーも危機感を抱いているようです。今回の試みは、若者にも茅台酒に親しんでもらおうと、パッケージはかなり茅台酒に寄せたものになっています。茅台酒は中国の貴州のお酒で、中国でよく飲まれている白酒(バイジョウ)の中でも最高級と言われているお酒です。アルコール度数は強く、芳醇な香りがありますが、逆にその独特な香りが苦手な人も多いです。

中国語ではカフェラテのことを拿铁(ナーティエ)と言います。ラテの音を漢字にしたものですが、「ラ」の音が「ナ」の音になっています。中国の南の方は「ラ」と「ナ」の音の区別が苦手で、おそらく南の方で拿铁という呼び方が始まったのではないか、と思っています。酱香(ジャンシャン)は、白酒が発酵するときの香りのことを指す言葉です。