普通話検定

中国にはいろいろな方言があるということはよく知られてると思いますが、方言の違いが大きすぎて、日本語の共通語に当たる普通話(普通话 プートンファ)がうまく話せないという人が、昔は大勢いました。そのため普通話の水準を測定する普通话考试(プートンファ カオシー)と呼ばれる検定試験があります。テレビやインターネットが普及した今は、普通話が話せないという若者はほとんどいませんが、地方によっては、苦手な発音があるという人はまだまだいます。国語の教師やアナウンサーなど、普通話の資格が必要な職業もあるので、今も多くの若者が普通话考试を受験します。

普通话考试で一番大変と言われているのが、命题说话(ミンティー シュオファー)です。決められたお題で3分間話をするという試験で、普通話が問題なく話せたとしても、その場で即興で考えて3分間話をするというのが、なかなかハードルが高いです。最近、ネットで普通话考试のおもしろい回答の動画が流行っています。

3分間話を持たせようとみんなダラダラと関係ない話をするのですが、例えば「私の好きな祝日」というお題に対して、「私の好きな祝日は、春節でも元宵節でも中秋節でも端午節でもなく、海外のクリスマスでもハロウィーンでもなく、、3月8日の婦人デーです」と無駄に話を長引かせ、婦人デーから自分の母親の話になったかと思うと、「私の母親の料理で好きな料理はトマトたまご炒め(西红柿炒鸡蛋 シーホンシー チャオジーダン)です」と、祝日と何の関係もないトマトたまご炒めの作り方の話を始めたり、といった動画もあります。

他にも、中国の南の方の人はLとNの発音の区別が苦手なのですが、「榴莲 リョウリェン(ドリアン)」と言うところを「ニョウニェン」と言ってしまい、「私は丑年(牛年 ニョウニェン)生まれです」とごまかしている動画もあります。