ユニクロの「失寵」?

中国語のニュースのヘッドラインに「优衣库开始在中国失宠?」というタイトルがありました。

「优衣库」はユニクロのことで、日本の漢字で書けば「優衣庫」となります。「よい衣服の倉庫」を連想する単語で、ユニクロの店舗づくりに通じることと、発音も「ヨウイークー」と、「ユニクロ」と似ているので、ユニクロは中国では 「优衣库」 という名前で展開しています。

「 失宠 」は日本の漢字で書けば「 失寵」で「寵愛を失う」ということになります。「龍」は中国の簡体字では 「龙」 と書きます。「龍」は画数が多いので、簡略化して 「龙」 という字になりました。ですので、「寵」はうかんむりの下を簡略化して「 宠 」となりました。日本語の「寵愛する」はそのまま「宠爱(チョンアイ)」ですし、「ペット」は「宠物(チョンウー)」と言います。

「优衣库开始在中国失宠?」 は直訳すれば「ユニクロは中国で寵愛を失い始めたのか?」ということになります。記事を読んでみると、中国でユニクロの売り上げや利益が落ち始めて、去年の11月11日のアリババグループのセールではこれまで売り上げ1位だったのが、男性物で2位、女性物で3位に落ちたということです。しかし、ユニクロ全体の2022年9月から11月の四半期の業績報告では、純利益が935億円と同期比33%増と、好調な業績を示しています。

中国大陸での数字ははっきりしていませんが、日本でよく報道されているウイグルの人権問題の影響はあまりないように思われます。中国での売り上げは減少しているようですが、値上げの影響が大きいようで、ブランド力が低下したとまでは言えないように思います。