上海のハロウィン

渋谷のハロウィンは「来ないで!」とキャンペーンを張ったことで、あまり人が集まらなかったようですが、上海のハロウィンは盛り上がりを見せています。大勢の若者が仮装をして、町を出歩いたり、パーティーを開いたりしています。仮装も渋谷のハロウィンのように自由奔放で、映画や漫画のキャラクターや、バニーガールのような露出度の高いコスプレも人気です。中国の人気ドラマ甄嬛传(チェンファンチュアン)のような、宋や清といった、昔の王朝時代の衣装も人気があります。

中国語ではハロウィンは万圣节(ワンシェンジエ)と呼ばれています。日本でも、まだハロウィンがメジャーになる前には、万聖節(ばんせいせつ)と紹介されていましたが、「万聖節」を簡体字で書くと「万圣节」となります。実際には、万聖節は11月1日で、ハロウィンはその前夜のお祭りですが、あまりその起源を深く考えないでお祭り騒ぎしたがるところは、日本と似ています。

上海のハロウィンの中国らしいところは、政府の批判をしていると警察からみなされたら、捕まってしまうところです。今年は大白(ダーバイ ベイマックスの中国語名)と呼ばれていたコロナの防護服を着た政府職員の仮装をした人が、警察に捕まっていました。コロナの終盤期には、ロックダウンなど過剰なコロナ対策が国民の反感を買っていたことを、政府も認識しているので、防護服を着た職員の仮装をしただけで、政府を批判していると取られたようです。他には、あまりに卑猥なものも捕まってしまうようです。ただ、ほとんどの人はそのようなことは気にせずに仮装を楽しんでいて、年々ハロウィンの盛り上がりは増しているようです。