滴滴のW上場

中国の滴滴(ディーディー)が6月30日にニューヨーク市場に上場しました。Uberのような配車サービスを提供している会社で、日本にも進出しているので、アプリをダウンロードすれば利用することができます。上場後の終値は公開価格の1%増で、まずまずの結果だったようです。滴滴は2018年、19年、20年と毎年100億元ほどの赤字を続けてきましたが、2021年の第一四半期は黒字に転じました。滴滴の発表したレポートによると、売上高を100%とした場合、ドライバーに支払った金額は79.1%、利用者への還元が10.9%、経営管理費が6.9%、利益が3.1%となっていて、あまり利益率が高くないことがわかります。ドライバーへの支払いや利用者への割引やクーポンなどが大きな負担になっているようです。
当初中国には配車サービスの会社が雨後の筍のように生まれ、Uberも中国に進出していました。その中で滴滴は競争に勝ち残り、Uber中国も買収して、ほぼ独占状態になっています。それでも利益率が低いのは、滴滴が規模の拡大を優先しているということがあります。しかし、最近では情報漏洩など経営上のリスクも高まっており、まだまだ前途は多難のようです。

滴滴上場、時価総額7兆円 中国勢の米IPOは最高ペース: 日本経済新聞 (nikkei.com)